2010年5月11日火曜日

『千の風になって』という歌が私たちに届くまでの話・第7話

●突然の不幸-ジョンの死-
 しかし,そんなマリーを大きな不幸が襲いました。勉強を教えてくれていたジョンが,狩猟中に流れ弾に当たって,死んでしまったのです。もう誰からも,両親のことを聞けなくなってしまいました。マリーは,本当に一人ぼっちになってしまったのです。
 そんなマリーを更なる不幸が襲います。日ごろから,マリーのことを嫌っていたメイが,マリーを一人残して,自分の実家に帰ってしまったのです。それまで住んでいた家も売られてしまい,住むところがなくなった10歳のマリーは,「家政婦」として3カ月ごとに家々を渡り歩く生活をすることになりました。朝から晩まで炊事・洗濯・掃除をし,食事は台所の隅で一人食べるという暮らしが続きました。
 そんな生活が一年続いた後,ある大きな家で長期間働くことになりました。しかし,その家での扱いは,本当にひどかったようです。マリーは,その家から逃げ出すことを考え始めます。しかし,一人ぼっちのマリーに行くところがあったのでしょうか。

0 件のコメント: