2010年5月29日土曜日

今日の読書日記「内田樹さんのこと」

今朝の朝日新聞でこんな内容の記事を見つけました。
内田さんは,神戸女学院大学教授で,村上春樹さんの解説者としてしばしばマスコミに登場する人ですが,若い頃にはこんな苦労があったのですね。

2010.5.29付け 朝日新聞「be on Saturday」より
【インタビュー】

*教務部長をやり,現在,入試部長という激職ですね。
(内田)
ここには拾ってもらったという恩義がある。東大を出た後,都立大の助手を長く務めていたが,まあ飼い殺しの状態。どこか職がないかと,北は北海道から南は沖縄の琉球まで,三十数校も応募したが,8年間落ち続けた。フランス思想,ユダヤ文化専攻なんて学者を採る大学はない。40歳になっても駄目だったら学者の道はあきらめようと思っていたが,直前に,ここに採用してもらった。
 周囲の学者世界は,もううんざりだった。索莫として水気のない世界。うわさや情報が飛び交い,悪口大好きで,切れ味鋭く他人を切って捨てる。バブル期の東京の雰囲気も好きでなく,神戸に来たからといって,あせりや都落ちなんで感覚はまったくなかった。

1 件のコメント:

リベカ さんのコメント...

どこの世界も同じような面があるようですね。

ある意味、人間らしい雰囲気なのかもしれません。

皆さま、ご苦労されているのですね。