2014年6月4日水曜日

ミョウバン研究日記

「ミョウバン研究日記(2014.6.4)

今日も、チャールズ・シンガー著
『最も初期の化学産業=ミョウバンの歴史』
を読んでいます。

ミョウバンといえば、今では漬物の色落ち防止や、
生ウニの型崩れ防止に使われるくらいです。
しかも、食品添加物が敬遠される雰囲気の中、
ミョウバンの使用は減る一方でしょう。

それは仕方がないとしても、
このままミョウバンの歴史的な意味までも、
忘れさられていくのは、残念です。

ミョウバンが「科学の歴史」において果たした役割は、
いくら強調しても、強調しすぎることはないと思います。

しかし、そのことは多くの人に知られてはいないようです。
少しでも、ミョウバンの歴史的な重要性が伝えられれば、うれしいです。

【シンガーの本から、今日学んだこと】
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紀元前1550年頃に書かれたと思われるパピルスが、数枚見つかっていて、解読されています。ほぼ同じ内容で、ミョウバンの使い道が記されています。
さて、その使い道は?

ミョウバンは、目薬として重要だったようです。
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【私の意見】
しかし、最初から目薬として使われたとは考えられません。
最初は、「水の浄化」に使われたことでしょう。
実際、ミョウバンが持つ「水の浄化能力」は、すごいです。

きれいになった水で、目を洗うこともあったことでしょう。
ミョウバンで浄化された水で洗うと、
普通のきれいな水と比べて、予想外の効果があったのでしょう。

実際、ミョウバン水は、弱酸性なので、殺菌効果があり、
目の治療に効果があるのです。
後のローマ時代には、うがい薬や扁桃腺の腫れを治める薬としても、
使われるようになります。

2014年6月3日火曜日

ミョウバン研究日記

「ミョウバン研究日記(2014.6.3)

今週も、今日明日と京都大学人文科学研究所に
お邪魔して、終日、
Charles Singers著
『The Earlist Chemical Indaustry』
を読みます。

このタイトルの付け方、
あまり好きじゃなくて、
この本はズバリ
『The History of Alum(ミョウバン)』だと思います。

しかし、
このCharles Singersという人は素晴らしい人で、
『技術の歴史』(全10巻、筑摩書房)の代表編集者でもあります。

『技術の歴史』も素晴らしい本ですが、
その本の編集者が、
別個に、『The Earlist Chemical Indaustry』
(明礬の歴史)を書く訳ですから、
ミョウバンの重要性が伝わってくるような気がします。