●書きかえられたマリーの詩
では,大きな変更を受けたマリーの詩は,どのようになったのでしょうか。『千の風になって」紙袋に書かれた詩』(ポプラ社)の中に,井上さんの詩が載っていますので,それをそのまま紹介します。8ページの原詩と見比べながら読んでみてください。
私のお墓の前でたたずみ泣かないで
私はそこにいません 眠っていません
私は吹きわたる千の風
私は雪の面のダイヤモンドのきらめき
私はたわわな麦畑にそそぐ陽の光
私はやさしい秋の雨
あなたが朝の静けさのなかで目覚めるとき
私は上空へと急旋回する
静かな鳥たちの羽根の音
私は夜を照らすやさしい星々
私のお墓の前でたたずみ嘆かないで
私はそこにいません 死んでいません
出典
井上文勝著『千の風になって」紙袋に書かれた詩』
(ポプラ社)
2010年6月6日日曜日
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2 件のコメント:
大切な人との悲しい別れをした直後に、この詩を読んだら、どんな気持ちになるだろうかと、想像せずにはいられないですね。
原詩と歌の詩は似ていますが違うのですね。
新井満さんの訳は,さらに違ってきています。しかし,どの訳も人々の心をとらえてきました。それは,りべかさんが最初に書いてくださったように,この詩を読んだ人たちの心の中に,リベカさんと同じような気持ちを生み出すだけの内容を,どの訳もがもっているからでしょう。少しくらい原詩が書きかえられ,訳が少し違ってきても,それでも人々の心をとらえる何かが,マリーさんの詩にはあるということなのでしょうね。
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