2009年12月30日水曜日

『村上春樹の講演と葬送の自由をすすめる会』

葬送の自由をすすめる会というものがあります。私はその会の関西支部長をさせていただいています。先日はその会の会報誌に次の様な原稿を送ったところ,大変好意的な反響をいただきました。私自身も気に入っています。もっといろんな人によんでいただきたいということで,ブログでも公開することにしました。読んでいただけるとうれしいです。
*****************************************
私が初めてある雑誌で「葬送の自由をすすめる会」を知った時の喜びを,昨日のことのように覚えています。「同じような考えの人がいる」「仲間がいるんだ」ということを発見した喜びだったように思います。
 だいぶ前にある週刊誌で村上春樹さんの「イスラエル賞受賞演説」を読みました。名前だけは知っていたのですが,まだ小説を読んだことはありません。しかし,その「イスラエル演説」には感動しました。演説の趣旨は,「壁としてそびえるイスラエル側にいかに正義があろうと,私はその壁にぶつかって死んでいく弱い卵の側パレスチナの人々の立場に立つ」というものでした。社会の大きなシステムの中に組み込まれた人間が,無残に死んでいく。そのことに対する抗議の演説でした。演説は,スタンディングオーベーションで終わったそうです。これ以後のイスラエルの行動に,なんらかの影響を与えてほしいと願っています。そうなれば,この演説だけで,村上春樹さんは「ノーベル平和賞」に値するのではないでしょうか。
「葬送の自由をすすめる会」の運動と村上春樹さんの講演趣旨には,近いものを感じています。社会システムに組み込まれた葬送を個人の手に取り戻す必要があります。裸で生まれた人間,裸で死んでいくのが自然の姿だと思います。死ぬ時は,平等に死にたいものです。誰もが「平等」に実現可能な形の葬儀が,大切だと思います。勿論,いろんな人がいて,いろんな考えがあるのは当然です。だから,仲間を増やし,交流を深め,誰もが平等に実現可能な人生最期の素晴らしい儀式〈自然葬〉を大切にしていきたいと思います。
******************************************

0 件のコメント: