「古代ギリシアの伝統を受けついだ所にのみ、科学は誕生した」
板倉聖宣さんの言葉です。そんな古代ギリシアのことを研究しています。
研究者たちの間で、1つの大きな謎があります。それは、
「サモス島に関する情報が異常に少ない」
ということです。
確かにそうなのです。ある意味で、アテネやスパルタやミレトス、コリントスと言った都市以上に重要なサモス島(そこにはいくつかの都市が含まれる)であるにもかかわらず、その情報は非常に少ないのです。
しかし、このことは私にとっては「シメタ!」です。
なぜなら、古代ギリシアの原子論者エピクロスとその弟子で地動説提唱者のアリスタルコスが生まれ育った島こそ「サモス島」だったからです。
実は寓話作家のイソップもサモス島で育っています。
数学者のピタゴラスもサモス島で生まれ育っていますが、ピタゴラスは重要ではありません。
キリスト教の国教化以後、言論統制を強めるキリスト教会にとって、サモス島は歴史から抹殺したしたい島だったのです。そして実際、ほぼ抹殺されたに等しい状態になっています。
しかし、今その復活の灯りが見え始めています。その灯りとは、「ミョウバン」です。ミョウバンの歴史をたどることによって、サモスの復活、エピクロスとアリスタルコスの復活が可能となると思います。
2014年6月4日水曜日
ミョウバン研究日記
「ミョウバン研究日記(2014.6.4)
今日も、チャールズ・シンガー著
『最も初期の化学産業=ミョウバンの歴史』
を読んでいます。
ミョウバンといえば、今では漬物の色落ち防止や、
生ウニの型崩れ防止に使われるくらいです。
しかも、食品添加物が敬遠される雰囲気の中、
ミョウバンの使用は減る一方でしょう。
それは仕方がないとしても、
このままミョウバンの歴史的な意味までも、
忘れさられていくのは、残念です。
ミョウバンが「科学の歴史」において果たした役割は、
いくら強調しても、強調しすぎることはないと思います。
しかし、そのことは多くの人に知られてはいないようです。
少しでも、ミョウバンの歴史的な重要性が伝えられれば、うれしいです。
【シンガーの本から、今日学んだこと】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
紀元前1550年頃に書かれたと思われるパピルスが、数枚見つかっていて、解読されています。ほぼ同じ内容で、ミョウバンの使い道が記されています。
さて、その使い道は?
ミョウバンは、目薬として重要だったようです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【私の意見】
しかし、最初から目薬として使われたとは考えられません。
最初は、「水の浄化」に使われたことでしょう。
実際、ミョウバンが持つ「水の浄化能力」は、すごいです。
きれいになった水で、目を洗うこともあったことでしょう。
ミョウバンで浄化された水で洗うと、
普通のきれいな水と比べて、予想外の効果があったのでしょう。
実際、ミョウバン水は、弱酸性なので、殺菌効果があり、
目の治療に効果があるのです。
後のローマ時代には、うがい薬や扁桃腺の腫れを治める薬としても、
使われるようになります。
今日も、チャールズ・シンガー著
『最も初期の化学産業=ミョウバンの歴史』
を読んでいます。
ミョウバンといえば、今では漬物の色落ち防止や、
生ウニの型崩れ防止に使われるくらいです。
しかも、食品添加物が敬遠される雰囲気の中、
ミョウバンの使用は減る一方でしょう。
それは仕方がないとしても、
このままミョウバンの歴史的な意味までも、
忘れさられていくのは、残念です。
ミョウバンが「科学の歴史」において果たした役割は、
いくら強調しても、強調しすぎることはないと思います。
しかし、そのことは多くの人に知られてはいないようです。
少しでも、ミョウバンの歴史的な重要性が伝えられれば、うれしいです。
【シンガーの本から、今日学んだこと】
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紀元前1550年頃に書かれたと思われるパピルスが、数枚見つかっていて、解読されています。ほぼ同じ内容で、ミョウバンの使い道が記されています。
さて、その使い道は?
ミョウバンは、目薬として重要だったようです。
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【私の意見】
しかし、最初から目薬として使われたとは考えられません。
最初は、「水の浄化」に使われたことでしょう。
実際、ミョウバンが持つ「水の浄化能力」は、すごいです。
きれいになった水で、目を洗うこともあったことでしょう。
ミョウバンで浄化された水で洗うと、
普通のきれいな水と比べて、予想外の効果があったのでしょう。
実際、ミョウバン水は、弱酸性なので、殺菌効果があり、
目の治療に効果があるのです。
後のローマ時代には、うがい薬や扁桃腺の腫れを治める薬としても、
使われるようになります。
2014年6月3日火曜日
ミョウバン研究日記
「ミョウバン研究日記(2014.6.3)
今週も、今日明日と京都大学人文科学研究所に
お邪魔して、終日、
Charles Singers著
『The Earlist Chemical Indaustry』
を読みます。
このタイトルの付け方、
あまり好きじゃなくて、
この本はズバリ
『The History of Alum(ミョウバン)』だと思います。
しかし、
このCharles Singersという人は素晴らしい人で、
『技術の歴史』(全10巻、筑摩書房)の代表編集者でもあります。
『技術の歴史』も素晴らしい本ですが、
その本の編集者が、
別個に、『The Earlist Chemical Indaustry』
(明礬の歴史)を書く訳ですから、
ミョウバンの重要性が伝わってくるような気がします。
今週も、今日明日と京都大学人文科学研究所に
お邪魔して、終日、
Charles Singers著
『The Earlist Chemical Indaustry』
を読みます。
このタイトルの付け方、
あまり好きじゃなくて、
この本はズバリ
『The History of Alum(ミョウバン)』だと思います。
しかし、
このCharles Singersという人は素晴らしい人で、
『技術の歴史』(全10巻、筑摩書房)の代表編集者でもあります。
『技術の歴史』も素晴らしい本ですが、
その本の編集者が、
別個に、『The Earlist Chemical Indaustry』
(明礬の歴史)を書く訳ですから、
ミョウバンの重要性が伝わってくるような気がします。
2013年5月17日金曜日
緒方洪庵のてがみ
緒方洪庵、箕作秋坪(江戸)への手紙、1860(万延元)年10月15日
「北京陥落(西暦9月13日英仏連合軍北京を占領)清帝も出奔のよし。さてさて大歎息のいたりです。プロイセン軍艦もいまだ去かぬよし。お役人も心配ことと思います。いずれ各国がつぎつぎと来るでしょう。こまったものです」
(『緒方洪庵のてがみ その1』菜根出版、1980、p333)
北京陥落というのは、第二次阿片戦争による、英仏軍の北京侵攻のことです。イギリスもフランスも略奪、焼却行為に及び、互いのその行為を非難しあったそうです。そういう清国の危機的な状況の様子は、緒方洪庵のところにも、届いていたということです。
「緒方洪庵のてがみ」
『緒方洪庵のてがみ』(全5巻、菜根出版、1980)
という本があります。
山片蟠桃の、緒方洪庵への影響の痕跡を探すために、読み始めた(身始めた)のですが、驚きました。立派な本なのです。作った人たちの思いがこもっています。山片蟠桃の影響を探すなんてことではなく、この本の内容だけでも、読む(見る)価値があります。素晴らしい本に出会えました。後世の人たちに、これだけの本を生み出させた「緒方洪庵の偉大さ」に思いが募っています。
「だがしかし」、です。
緒方洪庵の家と山片蟠桃の家は、同じ町内という感じです。影響はあったと確信しています。
2013年2月16日土曜日
ネットで百科、活動停止
平凡社『世界大百科事典』が、3分間だけは無料で見ることができる「ネットで百科」というサービスがあります。とてもありがたいサービスです。ところが今日利用してみると、今年の6月一杯で活動停止だそうです。無料サービスだけでなく、有料サービスも含めた全体の営業停止だそうです。驚きました。「いったい何故?」と思いました。小学館の『日本大百科全書』がヤフーで無料で公開されていることが原因かと思いましたが、違うと思い直しました。ウキペディアを含めたネット情報が一番の原因かと思います。実際ある項目について、『世界大百科事典』『日本大百科全書』『ウキペディア』そして英語版『Wikipedia』をひきくらべてみると、その差は歴然です。「専門家と評価してもらえることの難しさ」を感じます。ただ、百貨事典の場合、字数制限も影響するのでしょうが。最近のウキペディア、特に英語版、仮説実験授業の授業書にちかいものを感じます。多くの人に読んでもらい、自由に批判・意見・提言を言ってもらえる情況のなかで進歩していくのでしょう。自著《オリンピックと平和》読んでいただいた方がまず言われることは、「読みやすい」です。その瞬間作成に関わっていただいた多くの方々の顔が次々と浮かんできます。授業を受けてくれた何万人という子どもたちの顔が浮かびます。「大衆消費財が世界を変える」。愛知の岸さんに教えてもらった言葉です。文化のあり方も変わっていくことでしょう。仲間に一人、たくさんの本を出している人がいます。作者と編集者だけの世界で次々と本が出来上がっていくことに、不安を感じます。仮説実験授業、そして仮説実験授業研究会、改めてすごいものだと思いました。
2013年2月15日金曜日
金星研究
久し振りの投稿です。
「スタディオン」という言葉を聞いたことがありますか。
今日の競技場、スタディアムの語源となりました。
古代オリンピアの会場、ギリシアのオリンピアに
作られた短距離走の直線コースを
「1スタディオン」と言ったようです。
てっきりギリシア語が語源と思っていましたが、
違っていました。メソポタミア起源だそうです。
考えてみれば、金星情報も、日食の周期であるサロス情報も、
メソポタミア起源なので、「納得」という感じです。
『ウキペディア情報』
スタディオンはバビロニア起源の単位である。
その距離は、砂漠において太陽の上端が地平線に現れてから、
下端が地平線を離れるまでの間に
人間が太陽に向かって歩く距離と定義されている。
その人の歩行能力に依存した一種の身体尺であるが、
おおむね180メートル前後となる。
言い変えれば、
スタディオンは太陽がその視直径分だけ移動する間に
人間が歩行する距離である。
太陽の視直径(見た目の角度)は約0.5度(正確には32分)であり、
その角度を移動する時間は約2分である。
太陽は1日で1周(=360度)するので、
1日に人が歩ける距離は360/0.5=720スタディオン、
1時間の歩行距離は約30スタディオンということになる。
(引用ここまで)
メソポタミアすごい!
という感じです。
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